実家に帰省して思ったこと
宇久島についての情報はこちらをご参照ください。
いつも実家に帰省する際は佐世保港から船を使います。宇久島へは佐世保港からフェリーで約3時間かけて帰ります。
船から見える宇久島です。人口は2000人ぐらいの小さな島で、ここで小学校から高校までを過ごしました。
今回は父の還暦祝いで帰っていたのですが天気も良く、波は凪で、空が澄んでいて家から対岸の平戸がくっきりと見えました。今まで部屋から見える景色を考えたことがなかったのですが澄んだ海と空のおかげか、目に焼け付けることができました。
12月31日の夕方、初老と還暦を迎える人たちは近くの天満宮に奉納に行きます。今回は父の代役として、弟と一緒に神社に参りました。
儀式が終わったら、年の数だけ来ている子供たちにお金をまきます。
子どもの頃は12月31日になると友達や兄弟と一緒に神社にお金を拾いに行っていたのですが、まさか初老と還暦のためだとは全然知りませんでした。
子どもの数が減っていたのは残念ですが育った場所で、生きた節目を祝う儀式が続いているとは思いませんでした。代理だったので実感はありませんが、節目を迎える人たちは祝ってもらえると同時に、これから何をしていくのか考えるのだろうなと思います。
父の還暦で戻っていたのですが、今回、実家に帰省していたのはもう一つの目的があります。海から昇る朝日と海に沈む夕陽を元旦に拝むことでした。
残念ながら海から登る太陽は暑い雲に覆われて見れなかったのですが、家の近くで朝日を拝むことができました。元旦の朝日は平戸から登ってきます。
山に沈んでいく夕陽はとてもきれいでした。
とんびも夕陽の方角を見ていて、その姿はりりしかったです。
最後は海に沈む夕日を拝むことができました。宇久島は五島藩発祥の地と言われていて、ここに始祖が到着したと言われています。
いつもは何気なく見ていた風景も津屋崎に暮らし、色々な地域に足を運んでいると見え方が変わってきます。
長崎鼻です。磯の時期になるとここでサザエやウニを母親や親せきと取りに行っていました。
夏になると、この高瀬で飛び込んでいました。
大浜海水浴場です。砂浜も白くきれいで海も澄んでいて、遠くには灯台が見えます。
実家(宇久島)に戻って海の表情がこんなにも豊かなのだなと29年目にして気づかされた年明けでした。
地域に関わる研究や仕事を通じて、たくさんの地域に足を運び、そこに住む人たちに地元の魅力を教えて貰えたことで、自分が住み慣れた場所の魅力を改めて再発見することができました。
実家もご多分に漏れず人口が減り、活気が減ってきておりますが、ここで暮らす人たちが年の節目を祝い、綺麗な景色をつくり続けており、目に見えない大切なものを大事に守り続けているのだと実感することができました。
「ただいま」と言って生まれ育った場所に帰ることができるのはかけがえのないことなのだなと思った年末年始です。