あたりまえ・ラボ

福岡の海が見えるステキなまちに暮らしています。まちに関わるお仕事をしています。福津での暮らしや地域づくりの取り組みをゆるゆると紹介します。

酒蔵の掃除を行って気づいたこと

「来てもらってそうそう、いきなりで申し訳ないけど、酒蔵の掃除をして欲しい。」

津屋崎ブランチに入った初日の仕事は豊村酒造の酒蔵の掃除でした。

ここは津屋崎の街並みを語るうえで欠かせない大切な場所です。

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豊村酒造はかつては西日本で一番の生産量を誇るほどの酒蔵でした。

しかし、今では規模を縮小し、多くの部屋が使われずに朽ちていくため、このままでは今の状態を保つことが難しい状況になっています。

そこで地元の有志で、できるだけ多くの方々に関心を持っていただくため掃除から始めることになりました。

津屋崎ブランチに入社した4月1日~4月17日まで、空いている時間は豊村酒造の酒蔵の掃除に関わりました。

まさか仕事始めが酒蔵の掃除からとは思っていなかったので驚きだったのですが…

豊村酒造の酒蔵に入った瞬間に見えた立派な梁と、趣のある壁や道具を見ると、豊村酒造の歩んできた歴史を感じるには十分でした。

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足を踏み入れた瞬間に、舞いあがる埃を見ながら掃除をする大変さを感じつつ、きれいになったらこの場所はどうなるのだろうかと考えてしまいました。

豊村酒造の休み以外毎日掃除を続ける方を中心に、地元の有志の方と一緒に汗とほこりまみれになりながら掃除を行いました。

はじめは、入社早々、掃除するなんてと思っていましたが、この掃除に関わる方々と一緒に汗を流しながら掃除をしていると名前を憶えて貰ったり、豊村酒造のお話や有志の方々の豊村酒造に対する想いを聞かせて貰いました。

掃除を通じてまちの人達と関わることができ、さらに豊村酒造の歴史を聞くことを通して津屋崎のまちをより鮮明に知る機会となりました。

掃除をする中で有志のたくさんの人と出会い、関わりがより密に築かれていったので終わった後、大切なプロセスだったのだと振り返ってみて実感しました。

また、4月9日と16日は津屋崎や福岡県内などから掃除のお手伝いのためにたくさんの方々にご協力して頂きました。

掃除の様子。

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昼食の様子

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9日は地元の商工会の方々や津屋崎ブランチのHPの呼びかけに集まってくれた津屋崎内外の方々と掃除を行いました。

4月16日の様子

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倉庫の2階も砂埃を落とす掃除を行いました。

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掃除が終わった後はとてもすっきりとしました。

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地元の有志だけでなく、関心のある人たちとも新たにこの掃除を通してつながることができました。掃除と言うのも気の持ちようで、いろいろな気づきや発見、つながりができるのだなと終わってみて感じました。

そして、掃除をするたびに綺麗になっていく酒蔵を見ながら、かつての酒蔵の情景を少しですが垣間見ることができました。この掃除を通して酒蔵がきれいになり本当によかったです。

自分としては掃除を融資の方々と一緒に汗を流し、同じ時間を共有する中で、津屋崎の方々からこのまちに対する想いや歴史など本当に多くのことを教えて貰い、たくさんの学びがありました。

津屋崎で新しい一歩を踏み出すうえで掃除から始まったということは、与えられた仕事にどんな楽しみや発見や気づきを持てるかで過ごす時間を有意義にも無駄にもできるのだということを気づく機会となりました。仕事を受動的にとらえるのではなく、どうやって面白く、楽しいものにできるのか、そのヒントをこの掃除を通して気づかせてもらったのでこれからの仕事に活かしたいと思います。